このページではシェルコードバンの財布をご紹介しつつ、シェルコードバンがどういうレザーなのかも詳しく解説してみたいと思います。
おすすめの長財布3点
シェルコードバン・アーチデューク
米シカゴ・ホーウィン社製コードバンを、内外装に使用。自然な風合いで、経年変化が楽しめます。また、内外装ともにコードバンとしたことで、ラウンドファスナータイプとしては最薄の部類に入る厚さ2cmを実現しています。ブランドはココマイスターです。
- 価格:120,000円
- 縫製地:日本
- 革:米国産シェルコードバン
シェルコードバン・スタンフォード
同じく、ホーウィン社製コードバンを内外装に使用したものですが、こちらはファスナーのつかない身開きタイプ。アーチデュークに比べて厚みは若干上回りますが、カードポケットが14箇所と豊富で、実用的な財布です。
- 価格:95,000円
- 縫製地:日本
- 革:米国産シェルコードバン
シェルコードバン2 ファスナー小銭入れ付き長財布
上の2つはココマイスターですが、こちらはGANZOになります。内装の刻印がGANZOのオリジナルの物が刻まれているのと、カラー展開が違います。こちらはブラック、ネイビー、バーガンディ(赤茶)の他にナチュラルコードバンもあります。
- 価格:102,300円
- 縫製地:日本
- 革:米国産シェルコードバン
コードバンとシェルコードバン
そもそもコードバンとは?
コードバンは農耕馬の臀部(お尻の部分)のごく一部から採取される、「革の王様」や「革のダイヤモンド」と呼ばれるように、非常に希少価値の高い皮から製造されています。
何故、農耕馬なのかと疑問に思う方も多いのですが、体の大きな馬だからという単純な理由です。主に、強靭な足腰とお尻周りが強い農耕馬からコードバンは採取しやすいと言われています。
臀部の分厚い皮に守られている2mm程度のコードバンの繊維を抽出し、丁寧に採取されることからダイヤモンドと称されていますが、技術力の高い職人でなければその繊維を判別することも難しいです。
シェルコードバンとは?
では、コードバンとシェルコードバンの違いはどこにあるのでしょうか?
そのカギは商標登録にありました。アメリカ、シカゴにある最高級のコードバン素材を扱うタンナーである「ホーウィン社」が、商品名として登録したのが、シェルコードバンです。
他社との差別化を図るため、最高級のコードバンを分かりやすく知ってもらうために、「シェルコードバン」として商標登録しました。従って、シェルコードバンもコードバンであることに変わりはありません。
また、オイルをたっぷりと含んでいるのも一般的なコードバンとの違いです。写真を見て頂ければオイルのしっとり感・ツヤ感が分かるかと思います。
より強いダイヤモンドのような輝きを求めるのであれば一般的なコードバンの方が良いですし、ツヤ感や手に馴染む感じを重視するならシェルコードバンという選択になると思います。
シェルコードバンの魅力
馬の臀部(お尻の部分)の皮から作られる革の特徴は、硬質な素材感から強度が高く耐久性に優れている点が挙げられます。
強度の具体例を挙げると、牛革の約2倍~3倍ともいわれています。時期や皮の精度によって若干の幅がある数値になっていますが、ただでさえ丈夫な牛皮の倍以上もあると考えただけでも、耐久性の面で信頼性があると分かります。
キメ細かい、なめらか、しっとりとした質感を持ち合わせていて使い込むほど光沢が増す経年変化の特性も人気の理由の1つです。
素材を厳選し、植物性タンニンで鞣し、磨くという全ての工程が終わるまでの期間は、半年~1年と言われていて、じっくりと時間をかけて製造されることからもシェルコードバンの希少価値の高さを証明していると言えるでしょう。
シェルコードバン素材の入手は、時期によって予約後から1年もかかることがあります。高級品と扱われることによって流通価格が上がるのは当然の流れですし、素材は本物です。
シェルコードバンの扱い方
シェルコードバンを使い始めると、若干固めの革という印象が残るでしょう。それは、牛革に比べて倍以上の強度があることと、馬の臀部そのものが硬い特性を持っているためです。
ただ、使い込むうちに、柔らかく手に取った時にしっとりとした肌触りに変わる特徴が出てくることによって、硬さを感じることなく、日常的に手触りの良いアイテムとして利用できるでしょう。
加工時にロウを使用しているため、革の表面に白い粉が付いているような状態になっていることがありますが、気になる場合は柔らかい布を使って、軽くさするように拭き取っていくと良いでしょう。全体的に光沢が増し、より高級感がある外見に変化していきます。
また、乾燥している状況でかさつきが出た際には、皮革専用のクリームを馴染ませて、軽く拭き取って上げると良いです。もちろん定期的に汚れやシミをふき取っていくメンテナンスは必要となっています。
丈夫で耐久性が良い革の特徴であるからといって、シミや汚れを放置してしまうと、ダメージは積み重なってしまうことは事実です。
定期的にメンテナンスをおこなっていくことによって、しっとりとした手触り、革の表面の色合いやツヤの出やすさ、革本来の上質な見た目などすべての面において良さが上がっていきますので、「革を使いながら育てる」感覚で楽しさも実感できますね。
ただし、最初から十分なオイルを含んでいますので、後からクリームを付け足すことはあまり考えなくて良いと思います。
こちらの2点もおすすめ
シェルコードバン ラウンドファスナー長財布
こちらはシェルコードバンを内装のみに使用したラウンド長財布です。内装にはイタリアのロスティバーレ社の最高級イタリアンレザーが使われています。フルコードバンではない分、最初にご紹介した財布よりも価格がかなり抑えられています。ブランドはクラフストです。
- 価格:75,240円
- 縫製地:日本
- 革:米国産シェルコードバン&イタリアンレザー
シェルコードバン 長財布
こちらは上の財布と同様にシェルコードバンとイタリアンレザーを組み合わせた折り畳み長財布です。フルコードバンではない分、やはり価格がかなり安くなっています。こちらもブランドはクラフストとなります。
- 価格:71,500円
- 縫製地:日本
- 革:米国産シェルコードバン&イタリアンレザー